● 大亀和尚民芸館
大徳寺如意庵の元住職、立花大亀師が昭和55年大宇
陀町(現:宇陀市大宇陀)に松源院(元大徳寺塔頭(たっ
ちゅう=別院*)を再興しました。
そのとき、同師が所持する墨蹟、茶道具などの美術品
および民具などを永久保存するとともに、広く一般に公
開して美術品の鑑賞・学術研究の資とし、文化の振興に
寄与することを願って、(財)松源院民芸館を設立しまし
た。
同師の遷化(平成17年)ののち、地区民の教化、県指
定文化財山岡庄屋の保存(松源院の復興)、清泉庵の
開創(=寺を開くこと*)などの地域への(同師の)貢献を
記念するため、本館の名称を「大亀和尚民芸館」に改め
ました。(当財団法人の寄付行為に関する文書による)
(* =ページ作成者T.I.註)
(イラスト:藤本まさや氏) |
● 立花大亀和尚の略歴
・明治32年(1899)12月22日 堺市生まれ。
・大正 7年 清隠道厳和尚から法を受け20歳で得度。
・大正 8年 岐阜県伊深の正眼寺専門道場において修行
・昭和 6年 大徳寺(*註)徳禅寺住職。
・昭和28年 大徳寺派宗務総長に就任。
以後管長代務や顧問を務めた。
・昭和43年 大徳寺511世住持となる。以後大徳寺最高
顧問。その後如意庵に住む。
・昭和57年 花園大学学長に就任。
・平成17年 8月25日105歳にて遷化(寂)。
生前、松永安左衛門、松下幸之助、奥村綱
雄、池田勇人、福田赳夫(敬称略)など政財
界人と親交があった。
(*註)大徳寺:京都市北区紫野にある臨済宗大徳寺派の大本山。
山号は竜宝山。1315年(正和4)から19年(元応1)ころ成立の宗峰し
ゆうほう妙超の大徳庵に始まる。開基は赤松則村。花園上皇・後醍
醐天皇の祈願所。15世紀には一休らによって再興。堂塔壮大で、千
利休・小堀遠州らが山内に庵を結び、貴重な美術品を多く所蔵。塔頭
(たっちゅう)の真珠庵・孤篷庵・大仙院などにもすぐれた建築・庭園
・障壁画を遺す。 (広辞苑第五版による)
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